悪性脳リンパ腫とは一体どんな病気なのか?
俳優・松方弘樹さんは昨年3月に悪性の脳リンパ腫であることを公表して長期療養されておられましたが、21日に脳リンパ腫のため都内の病院で亡くなられました。
『脳リンパ腫』はあまり聞きなじみのない病名であったので、今回『脳リンパ腫』とはなんなのかまとめてみました。
悪性リンパ腫とは
悪性リンパ腫とは免疫系の細胞(リンパ球)が腫瘍化したもので、大きく2つに分けられます。
病理検査で、「リード・スタンバーグ細胞」などの特徴的な細胞がみられるものが『ホジキンリンパ腫』、それ以外が『非ホジキンリンパ腫』です。
ホジキンリンパ腫
ホジキンリンパ腫は発生頻度自体は低く、全身のリンパ節からリンパ節へと広がっていきます。中枢神経(脳や脊髄など)へ転移したり、中枢神経で発生(原発)することはあまりありません。
ちなみに、今まで医学界では「脳にはリンパ管がない」というのが常識でしたが、雑誌Natureで2015年に「脳にもリンパ管がある」という論文が掲載されたので、脳にリンパ管がないからホジキンリンパ腫は中枢神経で発生しないとは言いきれないでしょう。
医学分野では、常識が覆されることが何気に多い気がします。人体はそれだけ神秘に満ち満ちているのでしょうが・・・。
非ホジキンリンパ腫
非ホジキンリンパ腫は発生頻度が高く、中枢神経で起こる非ホジキンリンパ腫はB細胞が原因で起きていることがほとんどです。
他の部位から中枢神経へ転移してくるものと中枢神経系から発生するものとに分かれます。
中枢神経系から発生する(脳、脊髄、髄膜、眼球のいずれかから発生する)ものを「中枢神経系原発悪性リンパ腫(primary central nervous system lymphoma; PCNSL)」と呼びます。
悪性脳リンパ腫
悪性リンパ腫について御覧になった方はお分かりかと思いますが、簡単に言うと悪性脳リンパ腫とは悪性リンパ腫が脳で起きたものです。
松方弘樹さんの病名ははっきりと出ているものがなかったので、他から脳へ転移したものか原発部位が脳だったのか不明です。
さいごに・・・
私は俳優さんというよりも「釣りが大好き」、「声もおしゃべりもなんだかチャーミング」な方だなという印象が強かったです。特大大マグロも釣り上げる素敵なお方でしたね。あの大マグロには大変驚いたのを今でも覚えています。
またおひとり、天に召されてさびしい限りです・・・