【薬剤師が解説!】下剤って効きづらくなるってホント?!下剤は使い分けが大事なんです!

2016年11月23日

下剤はずっと飲んでいると効きづらくなるという話聞いたことありませんか?

最近下剤のCMでも「お腹が痛くなりにくい、クセになりにくい下剤です」というような内容のものもありますね。

見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

実際、下剤にもタイプがあり連用して長く服用していると効きづらくなることがあるものもあります。

 

よく医師が処方するタイプの下剤は2種類あり、塩類下剤大腸刺激性下剤の2種類が多いかと思います。

この2つのうちの大腸刺激性下剤(アントラキノン系誘導体)が頻回に長く服用していると効きづらくなることがありますお腹が痛くなる、クセになることがある(多分効きづらくなることがあるという意味と思われます)薬がまさに大腸刺激性下剤です。

種類と毎日長期で使うと効きづらくなりやすいタイプはどれかチェックしましょう。

 

大腸刺激性下剤ってそもそも何?

大腸刺激性下剤とは、大腸の粘膜や神経叢などに作用して腸の蠕動運動を促す下剤です。

ちなみに蠕動運動とは腸が収縮・弛緩を繰り返して腸の内容物を運ぶ運動です。

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↑こんな感じで収縮と弛緩を繰り返して運んでいきます。

 

この蠕動運動が弱まっていると便が運ばれず便秘になってしまうのです。

大腸刺激性下剤を服用することでこの蠕動運動を促進させて便を出していくのです。

そのため、大腸刺激性下剤では蠕動運動で腸が活発に動くようになりお腹が痛くなることがあります。

 

 

大腸刺激性下剤の種類

現在主に使用されている大腸刺激性下剤は2種類あり、アントラキノン系誘導体とジフェノール誘導体があります。

 

アントラキノン系誘導体

薬の成分としては生薬類のセンナやセンノシド、ダイオウ、アロエがアントラキノン系誘導体にあたります。

これらは小腸から吸収されて大腸で分泌され、大腸粘膜を刺激することで排便を促します。

しかし、毎日服用したりと頻回に服用する+長期間にわたって服用しているとこの刺激に体が慣れてきて効きづらくなりやすいのです。

 

薬に頼りがちになりやすく下剤を長期服用する場合が多くなってくると、いつもの服用量では効かなくなってきます。そうすると、徐々に服用量が増えてしまいます。

また、多量に服用すると腸が痙攣してしまい、逆に排便が不十分となりさらに増量して下痢を起こすようになるので注意が必要です。

 

大腸刺激性下剤は服用すると効果を実感しやすく、慢性的便秘ではなく一過性の急性便秘にメインで用います。

OTC医薬品(一般用医薬品)では主にこの大腸刺激性下剤がメインで販売されていますので、販売している薬剤師や登録販売者に成分を確認してみましょう。

 

また、アントラキノン系誘導体を4カ月以上服用または大量服用によって『大腸黒皮症(大腸メラノーシス)』になることがあります。その名の通り大腸粘膜が黒くなります。そのまま服用を続けていると腸の運動も低下してしまいます。

この大腸黒皮症はアントラキノン系誘導体の服用を個人差はありますが1年ほど中止することで黒色の色素は消失します。

 

上記の理由より、アントラキノン系誘導体の大腸刺激性下剤は毎日使用するのではなく、必要時のみ週0~2回程度を目安に使用するのが大切です。

一過性の急性便秘に使用する薬であり、連用使用するものでないことを頭に入れておきましょう。

使い方を間違えなければ、効き目もよく良い薬なのです。

 

 

ジフェノール誘導体

薬の成分としては、ピコスルファートがジフェノール誘導体にあたります。

大腸の粘膜刺激により蠕動運動を活発化し、排便を促します。

このジフェノール誘導体は耐性を生じる可能性は低いとされています。

そのため、小児や高齢者にも使われることも多いです。

大腸検査を受けた方は服用したことがあるかもしれません。大腸検査の前日に、このピコスルファートを大量服用することもあります。

 

 

まとめ

市販薬でもよく売られているアントラキノン系誘導体の大腸刺激性下剤は、連用で耐性を生じやすく、習慣性も起こりやすいです。

よく効くだけに頼ってしまいがちですが、慢性的に便秘状態が続くようなら医療機関に受診し相談しましょう。