【薬剤師が解説!】H28年度 登録販売者試験 解説付き解答 問7~10【愛知・三重・静岡・石川・富山・岐阜共通】
こんにちは!しろくまです^^
登録販売者試験の解説を作ってみました。
随時、更新していきます。
目次
医薬品に共通する特性と基本的な知識
問7 医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 「薬は多く飲めば早く効く」と考えて、定められた用量を超える量を服用すると、有害事象につながる危険性が高い。
b 小児への使用を避けるべき医薬品であっても、大人用のものを半分にして小児に服用させれば、有害事象につながる危険性は低い。
c 一般用医薬品は作用が緩やかなものであり、習慣性・依存性がある成分を含んでいるものはない。
d 医薬品を本来の目的以外の意図で、定められた用量を意図的に超えて服用すると、過量摂取による急性中毒等を生じる危険性が高くなる。
a b c d
1 誤 誤 正 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 正 正 誤
5 誤 正 正 正
解答
2
~解説~
a 正 多く飲めばその分腎臓、肝臓に負担がかかるのはもちろん有害事象も起きやすくなる。
b 誤 イブプロフェンなどで年齢制限があるのは、小児は内臓などが大人に比べ未熟でその成分そのものが適さない為。半分にして飲むなど言語道断。
c 誤 OTC薬で具体例を上げると、咳止めのリン酸コデイン1%、OTCにも含まれ依存性、習慣性がある。イソプロピルアセチル尿素、ブロモバレリル尿素なども沈 静剤として痛み止めに含まれているがこれらも習慣性・依存性がある。
d 正 その通りである。
問8 医薬品に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
1 医療機関で治療を受けている場合は、一般用医薬品を併用しても問題がないかどうかについて、治療を行っている医師又は歯科医師若しくは処方された医薬品を調剤する薬剤師に確認する必要がある。
2 相互作用には、医薬品が吸収、代謝、分布又は排泄される過程で起こるものと、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものがある。
3 かぜ薬、解熱鎮痛薬、鎮静薬、鎮咳去痰薬、アレルギー用薬等では、成分や作用が重複することが多いが、作用が穏やかなため、これらの薬効群に属する医薬品は併用してもよい。
4 一般用医薬品の場合、その使用を判断する主体は一般の生活者であることから、その適正な使用を図る上で、販売時における専門家の関与が重要である。
解答
3
~解説~
1 正 その通り。
2 正 その通り。
3 誤 基本的に成分の重複は避ける。
4 正 専門家⇒薬剤師・登録販売士
問9 小児の医薬品の使用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 医薬品の使用上の注意等において、乳児という場合には、おおよその目安として3歳未満を指す。
b 小児は血液脳関門が未発達であるため、循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやす く、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。
c 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。
d 小児は肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、 作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがある。
1(a、c) 2(b、c) 3(b、d) 4(a、d)
解答
3
~解説~
a 誤 新生児⇒4週未満 乳児⇒4週以上1歳未満 乳児⇒1歳以上7歳未満 小児⇒7歳以上15未満(以下はその年齢を含む、未満はその年齢を含まない)
b 正 人には脳に血液から薬物がいかないようにする血液脳関門があります。小児ではここが未発達。
c 誤 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い。
d 正
問10 高齢者の医薬品の使用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a 医薬品の使用上の注意等において、高齢者という場合は、おおよその目安として60歳以上を指す。
b 医薬品の説明を理解するのに時間がかかる場合や、細かい文字が見えづらい場合があるため、 情報提供や相談対応において特段の配慮が必要となる。
c 持病(基礎疾患)を抱えていることが多く、一般用医薬品の使用によって基礎疾患の症状が悪化したり、治療の妨げとなる場合がある。
d 高齢者にみられる傾向として、医薬品の取り違えや飲み忘れを起こしやすいことがある。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 正 誤 正
3 正 誤 正 正
4 誤 正 正 正
5 正 正 正 正
解答
4
~解説~
a誤 高齢者は65歳以上
b正 その通り。
c正 例を上げると、高血圧の持病がありコントロール不良の方がOTCのエフェドリンが含まれる咳止めを使った場合血圧が更に上昇してしまう事がある。
d正 取り違えや飲み忘れは年齢を重ねるにつれ多くなってくる。処方箋医薬品ではこれらを予防する為、服用時間帯毎にまとめる一包化などを行っている