【薬剤師が解説!】インスリンの働きと高血糖の原因、高血糖で起こる症状とは?

2017年1月2日

インスリンとは

インスリンとは、膵臓のランゲルハンス島という組織にあるβ細胞で作られるホルモンの一種であり、血糖値を下げる唯一のホルモンです。

人が食事をするとすぐに血糖値が上昇します。血糖が上昇するとすぐにランゲルハンス島の細胞が感知し、インスリンを分泌し血糖値を下げ正常な値に戻そうと働きます

上昇した血糖値はおおよそ1時間から2時間で正常な値もしくは正常よりもやや低めにコントロールされるように出来ています。

これらの働きが正常に機能せず、高い状態になってしまったものが糖尿病と診断されます。

 

 

インスリンの働き

糖を人間、細胞を家として例えたらインスリンは家の扉を開けるとして働きます。

つまりインスリンが無ければ糖は細胞に取り込まれず、血糖値が高いままとなります。血糖値を下げる作用というのは言い換えれば、細胞に糖を取り込ませる作用と言えるのです。

 

 

糖尿病になると体重が減って痩せる

最近体重が減ってきて医者にかかったら糖尿病と診断されたという話を聞いたことがあると思います。

これは前述した通り、インスリンが細胞に糖を取り込ませる作用が弱くなり細胞に栄養が行かなくなってしまった為に起きた現象です。

痩せると聞くと、いい事のように聞こえますがこれは決していい状態ではありません。なぜなら食べても食べても栄養にならず常に細胞は飢餓状態に曝されることになるからです。

飢餓の先にあるのは細胞の死(ネクローシス)です。

(ネクローシスとは?只今工事中)

 

 

高血糖が続くと...

血糖値が下がらない状態が続くとどうなるのでしょうか?

 

血液中に存在している糖というのは高い状態にあればある程、血流の流れを障害します。一番影響を受けるのは体にある細い血管です。

目の血管を障害するれば失明します(網膜症)。腎臓の血管を障害すれば腎機能の低下を起こし、透析する運命になります(腎症)。手や足の先の血管は細いのでここを障害すれば手足のしびれを起こします。(神経障害

 

これら三つの障害を糖尿病の三大合併症と言います。

 

 

足の切断

細い血管の血流障害は壊疽(えそ)を引き起こします。

足の先の血管などは細いのでここが詰まると足の先に栄養が届かなくなります。栄養が届かなくなった細胞は死んでしまいます(=壊死、えし)。

壊死した細胞は元に戻りません。そのまま放置すれば、血流障害と感染によって黒くなりやがて腐敗します(=壊疽)。

 

しかし血流障害と同時に神経も障害されているため痛みを感じません

腐っているのに痛みを感じないのです・・・。

 

壊死や壊疽をそのまま放置すると壊死・壊疽した部分から細菌が体内に侵入し、細菌が血液に乗ってしまい内臓にダメージを与えることがあります。ひどければ多臓器不全を起こし最悪死んでしまうこともあります。

 

特に血糖値のコントロールがうまくいっていなくて高血糖が続いている方は、足の指などの皮膚状態を毎日チェックしましょう!チェックすることが予防につながります。

 

 

血糖値が高くなる原因

血糖値が高くなる原因は、肥満原因でインスリンの細胞への反応が悪くなる状態(インスリン抵抗性)、ランゲルハンス島からのインスリンの出が悪くなっていまう(インスリン分泌不全)いずれかの状態もしくはその両方が原因となります。(2型糖尿病の場合)

 

1型糖尿病の場合は、自己免疫などが原因でランゲルハンス島細胞が破壊され全くインスリンが分泌することが出来なくなってしまった状態です。大半の方は生活習慣が原因の2型糖尿病です。

 

血糖値を下げるにはどうすればよいのか?

インスリン抵抗性の場合は食事療法を含めたダイエットを行いましょう。こちらの記事がオススメダイエット法です

[blogcard url="http://kumasan-kenkou.com/diet-osusume"][/blogcard]

 

インスリンの出が悪くなってしまっている場合は、膵臓が疲弊してしまっている状態ですので膵臓を休ませる必要があります。休ませるには外部からインスリンを足してあげて膵臓にかかる負担を軽くしてあげます。

そうすることによって膵臓の機能が回復し、正常にインスリンを分泌できるようになります。

 

インスリン注射を始めたら一生注射しなければならないのか?

2型糖尿病の場合、答えはNoです。

インスリン注射を行っている間は膵臓が休むことができるので、インスリン分泌能が回復すれば正常にインスリン分泌できるようになり、インスリンを中止することができます。

 

ただ、痩せるための努力は必要です。

痩せることによってインスリンの細胞への反応性は改善し、過剰な分泌が抑えられます。

肥満が進むと脂肪細胞も肥大化します。特に内臓脂肪の脂肪細胞が肥大化してしまうとインスリンが効きづらくなってしまうのです。

まずは内臓脂肪を落とすことが重要です。

 

 

血糖の正常値

血糖の正常値は以下の通りです。

空腹時血糖値:100mg/dl未満

食後2時間血糖値:140mg/dl未満

HbA1C:5.8%未満

 

 

血糖測定器を手に入れるには

一般の方が血糖測定器を入手するには調剤併設のドラッグストアなどに相談してみましょう。

スターターキットがおおよそ一万円ほどで販売されています。どなたでも購入することができます。

スターターキットの内容:測定器本体、測定用のチップ、穿刺針と穿刺器具

 

 

おわりに

高血糖を放っておいて自覚症状が出てくると、何かしらの障害や後遺症に悩まされることになります。

高血糖は放置せずコントロールすることが大切です!

なにかいつもと違うと思ったら、必ず医師に相談しましょう。