【薬剤師が解説!】吸入薬を使用する順番まとめ! ~吸入薬の種類と効果~

2017年11月3日

こんにちは。薬剤師のしろくまです!

今回は吸入薬を複数使用している場合の吸入する順番についてまとめてみました。

吸入薬といっても大きく3種類に分けられます。その吸入薬の種類の違いによって効果が異なるため、吸入薬の順番が決まっています。

ではさっそく確認していきましょう^^

吸入薬の種類と効果・特徴

まずは吸入薬の種類と効果・特徴について確認していきます。冒頭でも述べましたが吸入薬の種類は大きく分けて3種類あり、β2(ベータツー)刺激剤、抗コリン剤、ステロイド剤の3種類です。

β2刺激剤

β2刺激剤は、炎症によって狭くなっている気管支を広げて呼吸を楽にします。

β2刺激剤は細かく言うとさらに2種類に分けられます。

SABA(サバ;Short Acting Beta2 Agonist:短時間作用型β2刺激薬)とLABA(ラバ;Long Acting Beta2 Agonist:長時間作用型β2刺激薬)の2つがあります。

SABAは吸入後すみやかに効果が発現し、薬の持続時間は短時間です。そのため、SABAは喘息発作時に用いられます。

LABAは長時間効果を示すので、気管支喘息やCOPDの長期管理(継続的な使用により発作を予防する)に用いられます。

※LABAの中でも一部では即効性をもつ薬もあります。

※COPD(シーオーピーディー;Chronic Obstructive Pulmonary Disease)とは慢性閉塞性肺疾患のことをいいます。

抗コリン剤

抗コリン剤も気管支を広げて呼吸を楽にします。

抗コリン薬も作用時間の長さで2種類に分けられます。

SAMA(サマ;Long Acting Muscarinic Antagonist:長時間作用型抗コリン薬)とLAMA(ラマ;Long Acting Muscarinic Antagonist:長時間作用型抗コリン薬)の2種類です。

抗コリン剤はCOPDにおける気管支拡張作用に最も効果的で、COPDの治療でメイン的に使用されることが多いです。

ステロイド剤

吸入ステロイド剤は気管支喘息やCOPDの気道の炎症を抑えます。

吸入ステロイド剤は即効性のある薬ではないので発作時に使うものではなく、長期管理薬(継続的な使用により発作を予防する)になります。

吸入ステロイド剤は気管支喘息の治療でメイン的に使用されています。

吸入薬の順番と理由

吸入薬は、β2刺激剤→抗コリン剤→ステロイド剤の順番で吸入します。

ただし、COPDでは基本的にどの吸入製剤を先にしなければらならないという決まりはありません。主に気管支喘息の方がメインに考えて頂ければと思います。

しかし、COPDの方でも気管支喘息を併用している方もいらっしゃるので、その場合はSABAから使用しましょう。

ではなぜこの順番なのかというと、吸入薬の種類と効果・特徴を理解すると分かります。

気管支喘息の治療においてはβ2刺激剤は抗コリン剤よりも気管支拡張作用が強く効果発現も速いので、β2刺激薬で狭くなった気管支を広げてから抗コリン剤→ステロイド剤と吸入することでより奥まで効率的に薬が届くというわけなのです。

また、気管支喘息の場合は炎症が起きている場所が気管支の中枢から末梢といわれており、気管支の奥の方で炎症が起きているのです。そのため、より奥まで薬が届くように正しい吸入方法で吸うことが大切です。

まとめ

気管支喘息の際は順番を決めて吸入することで、より効果的に薬が気管支の奥の方まで届くようになります。

2種類以上の吸入器を使用している方はぜひ参考にしてみてください^^

また、ステロイド含有の吸入剤を使用している方はこちらの記事も参考になさってください。