【薬剤師が解説!】ノロウイルス予防対策、消毒、ノロウイルス汚染物処理の方法まとめ!!

2016年12月21日

今年感染した方から遺伝子変異が起こっているノロウイルスが検出されており、大流行になる可能性があります。

現在検出されているノロウイルス変異株は、過去に流行の起きたGII.2の変異株であると判明しています。

 

ノロウイルスに感染しないためには、手洗い食品の加熱や消毒、汚物の処理方法が大切です。

 

手洗い、加熱・次亜塩素酸ナトリウムによる消毒方法、汚物の処理方法について詳しく見ていきましょう!

 

 ノロウイルス対策その1 ~手洗い~

手指に付着したノロウイルスを除去するには、石鹸による手洗いが一番有効です。

 

水だけの手洗いではダメ?

石鹸による手洗いは、石鹸の泡で手の皮脂などの汚れを落としてノロウイルスを手から剥がれ落ちやすくします。

パッと見て汚れていなくても、目には見えない汚れが付いています。

水だけでは不十分であり、必ず石鹸を使用して手を洗いましょう。

 

ちなみに、石鹸自体にはノロウイルスを直接失活させる効果はありませんが、石鹸を使って流水で洗い流すことで手指についたノロウイルスを除去することができます。

 

手を洗うタイミングは?

調理前後や配膳する前、食事の前、トイレ後、ノロウイルス感染者の汚物処理後などは必ず石鹸による手洗いを行いましょう。

 

ノロウイルスに汚染された手で触った部分に他の方が触れてしまい、そこから経口感染で感染を起こす場合も考えられます。

 

汚染を広げないためには、汚染された手でどこかに何かに触れないことが大切です。

 

手の洗い方

爪は短く切り、指輪や時計をしている場合ははずしてから手を洗いましょう。

石鹸をしっかり泡立て、30秒かけてしっかり洗う、すすぎ残しのないようにして温水で洗い流す、蛇口は洗った手で直接触れない、手は完全に乾かすことが重要です。

 

ちなみに乾かす際は何度も使用するタオル等ではなく、使い捨てのペーパータオルを使用するのが望ましいです。

 

☞手の洗い方の詳細については衛生的な手洗い方法でまとめましたので、ご参照ください。

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 ノロウイルス対策その2 ~消毒方法~

ノロウイルスはアルコール消毒では、ウイルスの特性上効果がほとんどなく有効ではありません。

 

ノロウイルスは加熱処理次亜塩素酸による消毒が有効です。

 

※ただし一部、ノロウイルスなどアルコール消毒に耐性を持つノンエンベロープウイルスに対して効果のあるとされるpH調節されたエタノール消毒剤も販売されています。

 

加熱処理

加熱処理は、ノロウイルスに汚染されている可能性のある食品と調理器具に用いられます。

 

食品の場合

二枚貝(牡蠣など)はノロウイルスが蓄積して汚染されている場合があります。

 

ノロウイルスに汚染されている可能性のある食品は、中心部が85℃~90℃になるように、かつ90秒以上加熱しましょう。

 

ただし、その食品中に含まれるノロウイルスの量や食品の状態などでも影響を受けるので、食品の場合は「中心部が85℃~90℃になるように、かつ90秒以上加熱」では不十分となる場合もあります。

 

調理器具の場合

ノロウイルスに暴露した可能性のあるまな板や包丁、食器、タオルなどは85℃以上の熱湯で1分以上加熱しましょう。

 

 次亜塩素酸による消毒

次亜塩素酸ナトリウムによる消毒は、調理器具やノロウイルス感染者の汚物処理などに用いられます。

 

調理器具や食器などの消毒

ノロウイルスに暴露した可能性のある調理器具は、洗剤を使用してよく洗った後に塩素濃度200ppmの次亜塩素酸ナトリウムで浸すように拭きましょう。

 

ノロウイルスに感染した人が食事に使用した食器などは、食後すぐに次亜塩素酸ナトリウム液に充分に浸して消毒しましょう。

また、感染者の使用した食器などを洗った場所(シンクなど)も200ppmの次亜塩素酸ナトリウムで消毒した後に洗剤を使用して掃除しましょう。感染者が吐いたあとにうがいをした洗面所なども同様に掃除が必要です。

 

金属類(スプーンなど注意!)は次亜塩素酸ナトリウムで腐食してしまうので10分ほど経ったら水拭きしましょう。

 

なかなか大変ですが、感染を広げないためには重要なことですので気をつけましょう^^

 

 

ノロウイルス対策その3 ~ノロウイルス感染者の汚物処理~

ノロウイルス感染者の汚物を処理するときは、使い捨てのエプロンやガウン(ビニール製のものなど)、マスク、手袋をつけてなるべく直接触れないように処理を行います。

 

また、汚物が乾燥してしまうと空気中にノロウイルスは舞ってしまうので、すぐに処理することが大切です。

 

汚物処理の方法

ペーパータオルや布などで、外側から汚物側に向かって拭き、飛び散らないよう静かに拭き取ります。

 

ノロウイルスは飛沫や乾燥して空気中に舞ったものからも経口感染するので、拭き取る際は静かにふき取ることが大切です。

 

また、拭き取った同じ面で何度も拭くと汚染が広がってしまうので、拭き取った面は内側に折り込むようにしてきれいな面で拭き取りましょう。

 

拭き取った後はそっとビニール袋に入れます。

 

汚物を拭き取った場所にペーパータオルなどを200ppmの次亜塩素酸ナトリウムで浸して拭き取ります。

その後、水拭きをしましょう。

金属類は次亜塩素酸ナトリウムで腐食してしまうので、水拭きをお忘れなく!!

 

身に着けた使い捨てのエプロンなどの外し方

拭き取りが終了したら、エプロンやガウンを外に面している部分が内側になるようにして脱ぎ、外側だった部分が出ないように丸めてビニール袋に捨てます。

 

次に手袋を外しますが、エプロンなどと同様に外側の面が内側になるように外します。

 

最後にマスクを外してビニール袋に捨てましょう。

順番を間違えると汚染が広がりやすいので注意です。

 

最後に、廃棄物を入れたビニール袋の口をしっかり閉めて終了です。

ビニール袋の中に入れたものが浸るように1000ppmの次亜塩素酸ナトリウムを注いでから袋の口を閉めて捨てるとなお良いです。

 

ノロウイルスが空気中に漂っている可能性があるので、処理した後は中の空気が外に出ていくように換気を行いましょう。

 

処理を行った後は石鹸で手洗いするのをお忘れなく!!

 

 

おわりに

ノロウイルスに感染した場合は感染した本人はもちろんのこと、処理する周りの方もなかなか大変です。

 

しっかり石鹸手洗いを行う、牡蠣などの二枚貝類を調理して食べる時は十分に加熱するなど、自分でできる対策はしっかり行ない、感染しないよう予防していきましょう。

 

こちら↓の記事でノロウイルスの感染経路・症状・潜伏期間など特徴をまとめましたので、感染予防対策としてもご参考ください。

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参考資料をもとに編集・作成:

・「ノロウイルスに関するQ&A」厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000129187.pdf)

・「ノロウイルス感染症とその対応・予防」国立感染症研究所ホームページ(http://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-a.html)

・「感染性胃腸炎の流行に伴うノロウイルスの感染予防対策の啓発について」厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000146726.pdf)